明治18年鑑札、陸運諸荷物受負営業人、 滋賀県、近江商人、宿駅制度、助郷制度、中山道、愛知川宿

こちらの木札は、明治18年 滋賀県神埼郡能登川村(現在の東近江市能登川町)◯◯番 在住の◯◯◯◯兵衛に愛知川驛(宿)での諸荷物受負を任されたことを証明する鑑札(許可札)になります。
　神崎郡は、近江商人の3大発祥の1つです。
　※出品した札には、上記の◯◯に番地と氏名がはっきりと読める字で書かれています。

コンディション
・木札の表は、経年の使い込みでキレ、キズがあり焼印の文字が薄れて見えなくなっている箇所があります。
右側には、墨書きで明治18年と書かれていますがその後は読めません。
　中央下に愛知川驛〇〇傳 取扱所の焼印が押されています。
明治18年には、まだ愛知川には鉄道敷設されていませんので、この驛は中山道の愛知川宿になります。

・木札の裏は、キズ、スレ、シミなどが見られますが、墨で書かれた住所、氏名等の文字は全て読めます。
大きさ(約)
縦10.5cm×横7cm×厚み1cm
重さ　35g

・宿駅制度と助郷制度の廃止
維新後新政府は、宿 ・助郷の賦役負担に依存せず、継立業務を能率化するため、明治3年に本陣制度が廃止され、同5年には宿場の本来的役割であった宿駅制度、助郷制度も廃止し、その業務の一環を民間への委託 へと変わって行きました。

　今回出品した鑑札にある「陸運諸荷物受負営業人」は、そんな時代に使われた荷物受負を許可された証明の木札になります。
　主に驛や港などで荷物の受け渡し業務を担当していました。
　また、彼らは荷物の受け取りや引き渡し、荷札の管理、運賃の徴収なども行っていました。

１００年以上前に発行された木札のため、完璧な状態の物をお求め方、神経質の方のご購入はお控えください。

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