夕食を済ませた後、オープンバーで８０バーツ（３２０円）のハイネケンビールを注文し、蚊よけの扇風機にあたりながら、ブッカオ通りを歩く人たちを眺めていると、日本ではなかなか出会えない人々に出くわします。まずは、白い杖を持ったおばあさん・・・・・。ひょっとしたらですが、本当は目が見えるのかもしれません。ふけメーク（特殊メーク）をしている可能性もあります。昔、「乞食メークをしてお金を稼ぐインド人」の映画を見た事があります。本当に目が見えなかったら、生活費を稼ぐ為とはいえ、一番込み合う時間帯に、あんなところを歩かないでしょう。某なんぞ、１０秒に一度ぐらい振り向かないと、怖くて歩けませんから・・・・・。大型の車も怖いですが、車と人間の間を走るバイクは、さらに恐ろしいのです。また、足首から先が変な方向に曲がっていたり、先天的に足がほとんど無かったりと、何らかの原因で体に障害を持っている人の生きるバイタリティーが凄いです。足首が曲がっていた若いお兄ちゃんは、ずいぶんと練習したのか、満面の笑みを作ってお金をサポートしてもらうという戦術をとっていました。某も、一度、その笑顔ビームを受けた事がありますが、その威力は、スペシウム光線やゲッタービームに匹敵すると思います。また、もう一人のお兄ちゃんは、足がほぼ無くて歩行が出来ないので、上半身をスケ―ドボードに乗せて、なんとか使える一本の腕だけを頼りに、目線３０cmの高さから、ありとあらゆる人にサポートをお願いしていたのです。タイは、社会保障制度が無いに等しいので、日本と異なり、自分で頑張るしかないのです。