Nakamichiナカミチ670ZX(その171)極上美品 機能動作OK 整備調整済み 取説コピー付
ナカミチが1979年11月に発売したオートアジマスアライメント機能搭載の高級3ヘッドカセットデッキ670ZXです。デュアルキャプスタンドライブにより、フラッターの非常に少ないクリアーな音を録音再生できるカセットデッキの雄として君臨してきました。今回の670ZXは最近入手したもので、おきまりの左右のピンチローラーアーム軸が固着しており、メカニズムが不動でした。メカニズムを取り出して左右のピンチローラーアーム軸を分解クリーニングしました。カムベルト(40φx1.6T)、シャットオフ検出ベルト(75φx0.95T)、カウンターベルト(35φx0.95T)、キャプスタンベルト(80φx5x0.5T)を新品に交換しました。またリールアイドラタイアを新品に交換しました。問題は電源ONで勝手にPauseランプが点灯してポーズ状態になり一切操作できないことでした。ロジック回路のIC404の端子1,3の電圧をチェックし、このIC404(D4001)があやしいと考えて新品と交換しました。これで電源ONでPauseにならずStopランプが点灯するようになり、正常に操作できるようになりました。105kHzのバイアス発振回路のC312,C313,4700pF(472)は予防的に交換しました。切り替えスイッチやボリュームはCAIG DeoxIT D5でクリーニングしました。一通りの動作を確認したのちに自作の標準テープなどを用いて、再生ヘッド高さ、再生ヘッドアジマス、左側のテープガイド高さ、録音ヘッド高さ、録音ヘッドアジマス、録音レベルの順に調整しました。現在はほとんどすべての機能が完全だと思います。400Hzの内部発振信号は写真1のとおりで、左右とも+-0dBに合っています。オートアジマスアライメント機能もスムーズに働き、内部の指標の中央の位置ですぐ安定します。ピッチコントロールも中央で正確なスピードが出るように調整しました。昔録音したテープを聴く場合、ピッチコントロール付きのテープデッキはとても重宝です。早送り巻き戻しもコトコト音もなくスムーズに力強く回ります。キューとレビューは機能しますが、自動頭出し機能としてのRAMM(ランダム・アクセス・ミュージック・メモリー)は機能していません。あまり使わない機能なので実用上全く問題ないと思います。今は電子回路も快調で、録音時、再生時ともノイズは全くありません。外見は前プレートは大変きれいです。カバーもほとんどきずはなく大変きれいです。これまで入手した中でベストテンに入ると思います。もちろんあたりやへこみはありません。左右のラックハンドルもきれいです。右の6個のスイッチの頭の白丸キャップも全部付いています。イジェクトレバー軸にいたみがありますが開閉には全く問題ありません。整備が完了して使用してみました。テープのヘッドへのタッチが安定し、フラッターがここまで少ないと、今まで聴いていたテープにこんなにも多くの音が入っていたのかと驚いてしまいます。音楽の密度が非常に高くなったように感じます。それでいて音が澄んでいるのです。高域は大変良く録音 再生されます。TDK ARノーマルテープでグレン・グールドのバッハのパルティータのCDの録音と再生を行いましたが、安定感抜群で艶のある音に驚きました。Maxell ULノーマルテープでホグウッドのバッハのヴァイオリンコンツェルトがとてもさわやかに録音再生できました。またTDK MA-XGメタルテープにポールモーリアのベスト・コレクションのCDを録音してみましたが、高域が丸まらず、豊かで締りのある低域にうなずきました。ナ カミチのデッキの音質傾向はこの当時がもっとも厚みがあり、レコードのような深みのある音がすると思います。その後CDが世に出てから発売されたデッキの 音は軽く乾いてきたように思います。各機種の製造年代や仕様の詳細はネットで見てください。
http://audio-heritage.jp/NAKAMICHI/Player/670zx.html
http://www.i-sunken.com/3csx/nakamichi.htm
http://www.mmjp.or.jp/GRAVITON/nakamichi/history/index.html
シリアル番号は#A115-03700です。クロネコ宅急便着払い120サイズでの発送を考えております。1ヶ月以内は無償修理、そのあとのメンテナンスも可能な範囲で対応したいと考えています。

お気に召さない場合は5日以内の返品をお受けします。その際にはヤフオク落札システム利用料と返送料はご負担ください。

余計なことですが、いつも似た写真で出品しているので、「写真は使い回しですか？」と質問した方があります。私は毎回必ず新しく出品物そのものの写真を撮ってから出品しております。間違いが起きないようにシリアル番号も表示するようにしています。